28
2021

【税務面】不動産投資、法人は誰のものか?

合同会社で不動産を購入し、小規模法人の低い税率を適用してもらうことで効果的に現金を法人に残すことができたとして、今度はこれをどうやって個人に移動させるかという問題が残っています。普通に給与として法人から個人に支払ってしまうと、サラリーマン給与に上乗せして給与所得が上がってしまうため、個人の側でも普通に累進課税で課税されてしまいます。これでは元の木阿弥ですね。この解決方法としてはいろいろと考えられますが、私のオススメする方法は、「合同会社から給与をもらわない」という方法です。

これはテクニックでも何でもないのですが、別人格である法人のお金を自由に処分できるわけではないものの、合同会社はあくまでも社長個人の持ち物ですので、最終的には法人のお金を社長個人のものになります。法人に貯め込んだお金は、ただ現在自由に使えないだけです。サラリーマンとしてもらっている給与で生活ができている限り、とりあえず設立した法人から給与をもらわなくてもやっていけますよね。そのまま不動産を売却するまで法人に資金をプールしておき、最終的に会社を清算する時に低い税率を適用してもらえる退職金として受け取るという形が望ましいのではないかと思います。こうすることで支払い税額の総額が最低となる算段です。

法人で不動産投資を進める場合は「別人格の儲けではあるが、それを最終的にはオレのもの」。ざっくりとですがこのようなイメージを持たれると良いと思います。大枠としてはですけどね。

※ここでは考え方を説明しており、この方法を勧めているわけではありません。また実際に進める際には税理士等に相談して自己責任にて実施をお願いします。