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2021

FIREの危険性

毎日会社に行って苦しい思いをして働いていると、確かにその境遇から脱出したくなりますよね。私も「なんでこんなくだらない仕事で時間を無駄にしているんだ」と思うことがよくあります。ただ、迂闊にFIREの"RE (Retire Early)"してしまうと、万一、収入が行き詰まった時や、新たに借り入れをしたくなったときなどに、逆に詰んでしまうことも考えられると思います。

金融資産を例に取ると、投資の王道はやはり株式投資だと思いますので株式で考えると、先のリーマンショックやコロナショックのように一瞬で保有価値が下がってしまうこともあり得ますし、仮想通貨や投資信託ですら自分の努力とは関係なく、大きく価値を毀損してしまうことが頻発します。市況に左右される金融投資は手軽である一方、外部要因に影響されすぎるところが怖いのです。

タネ銭が目減りしてしまうと「目標達成したー!FIREするぞ!」でFIREした人は、一瞬でシミュレーションが崩れてしまうことかと思います。月20万円で生活するつもりだったが、月10万円しか入ってこなくなったぞ、と。そうすると運用にまわした資産を取り崩しながら生活するようになっていき、元のレベルの仕事に戻ることもできずに、苦しい思いをすることになるわけです。

つまり、本気でFIREするなら、相当余裕を持ってタネ銭と収入源となるスキームを仕込んでおかないと、かなりの確率で破綻することになるかと思います。